香炉とは、茶道の際に香を焚くための道具のことです。様々な形状のものが作られていますが、上または側面に口があり、床と接触しないように脚が付いているものもあります。
香炉は茶道や香道などで用いられる他、仏具としても使用されるため、茶道をしていないお家でも香炉が見つかる場合も多くあります。
香炉は香を焚くという用途で作られますが、骨董品・美術品として評価される作品も多く、価値がある香炉だと数百万円単位の価格で取引される事例もあるほどです。
このページでは、香炉の買取相場や鑑定価値、高く売れる香炉の特徴などを分かりやすく解説していきます。
ここがポイント!
香炉の価値は非常に複雑ですので、素人が一見しただけではまず分かりません。
当サイトでもおすすめの骨董品買取業者「福ちゃん」と「日晃堂」なら、完全無料で相談・査定を受けつけているので、価値が気になる香炉があれば相談してみることをおすすめします。
目次
※タップ(クリック)でスクロールします
茶道具の「香炉」について
香炉とは香を焚くための道具で、装飾に凝ったものや高級素材が使われたものも多くあり、鑑賞用としてコレクションする方も多く居ます。
香炉は基本的に、11月~4月まで使われる「陶器製」、5~10月に使われる「漆器製」、そして季節問わず使える「金属製」の3種類がありますが、その他にも象牙や貝殻、珊瑚などを使った品もあります。
香炉は様々な形状があるので、まずは一般的な香炉の形状を画像付きでいくつか紹介していきます。
-
前香炉
-
透かし香炉
-
火舎香炉
-
長香炉
-
柄香炉
高く売れる香炉ってどんな香炉?
よくある香炉の形状について画像で紹介しましたが、実は上記のような「香炉の形」は、高く売れる香炉かどうかそこまで関係ありません。
骨董品買取において高く売れる香炉は「有名な作家物」「高級素材が使われたもの」「唐物・古陶など骨董品としての歴史的価値がある香炉」などで、このように複合的なポイントを鑑定して決められます。
香炉は使われる素材や形状、装飾などが多岐に渡るぶん、「昔の中国で作られた貴重な品」「純金の香炉だから金相場で高く売れた」「高名な作家物だから」など、高価買取に至る理由も様々です。
ここが注意点!
素人が「価値なんてなさそう」と感じた香炉であっても、処分してしまう前に一度は専門家に相談しておくことをおすすめします。
あまり高級そうに見えない香炉であっても、実は有名作家の品であったり、あるいは貴重な素材が使われた香炉である場合も多いです。無価値な香炉に見えたとしても、専門家が視れば貴重な香炉で高く売れるものだったという可能性もあります!
1点数百万円単位で取引されるような貴重な香炉も多数存在しますが、そういった品は既にコレクターや資産家の手に渡っていたり、あるいは美術館などが所蔵しているケースが多くなります。
ただ、そこまではいかなくとも、数万円~数十万円単位の買取価格の香合なら「自宅整理で見つかった」「掃除のときに押し入れから出てきた」など、一般家庭から出てくる場合も十分にあり得ます。
日常生活であまり使う機会がない香炉ではありますが、骨董品市場では価値ある香炉の需要は非常に高いので、価値が高そうな香炉を見つけた場合はまず専門業者の無料相談や無料査定を活用して、買取価格を確認しておくことをおすすめします。
では、具体的にどういう香炉がどれほどの買取価格になるのかも続けて紹介していきます。
香炉の買取相場と価値について
ここでは、香炉の買取事例として概要と相場をまとめて解説していきます。
備前焼香炉 藤原啓作
こちらの香炉は、備前焼作家の「藤原啓」という作家が作った作品です。藤原啓は桃山時代の古備前の技術を基礎にしており、自然変容を活かした素朴で大らかな作品が多いです。
藤原啓は年代によって窯印を変化させていて、特に藤原啓が50歳~亡くなるまでの晩年作は買取相場も高額になる傾向があります。
こちらは、藤原啓本人が好んでいた亀をモチーフにした香炉で、買取相場としてはおよそ15万円~20万円というところです。
鍋島焼香炉 今泉今右衛門作
「今泉今右衛門」は、約350年続く色鍋島の家元で、現在は14代目が活躍されています。こちらは色絵磁器分野において人間国宝の認定を受けている13代の作品で、代々受け継いだ色鍋島の技術に自分らしさを加え、染付吹墨・薄墨吹墨の技法を確立させました。
今泉今右衛門は香合の他にも皿や花瓶など色々な作品を作っており、こちらの香合だと買取相場はおよそ30万円~35万円前後が基準になる品です。
象牙香炉 横田孝光作
香合は陶磁器か漆、あるいは金属製のものが多いのですが、「珊瑚」「翡翠」「貝」などで作られる場合もあり、こちらは象牙で出来た香炉です。「横田孝光」という作家が手掛けた品で、買取相場としてはおよそ8万円~12万円前後です。
こちらの香炉は作家作品ですが、そもそも象牙自体が希少価値の高い素材ですので、特段作家物でなくてもある程度の買取価格が付くことが多いです。
青磁香炉 竜泉窯
「竜泉窯」とは、中国の宋代~明代に浙江省竜泉県、慶元県、麗水県などにあった大きな窯で、膨大な数の青磁作品を作っていました。日本には鎌倉~室町時代に多数輸入され、古い品は骨董品市場でも盛んに取引されています。
こうした古い青磁などは骨董品としての価値が評価される場合もあり、こちらの香炉だとおよそ20万円~25万円前後の買取相場になる品です。
こうした骨董品として評価される青磁や白磁製品は、いっけんあまり価値が高くないように見えるかも知れませんが、高額なものは数百万円単位で取引されるので、信頼できる骨董品買取業者で見てもらうのが大切です。
高く売れる香炉の特徴と作家情報
高く売れる香炉は上記で紹介したように色々とありますが、ここでは高価買取が期待できる「有名な香炉作家」について紹介していきます。
こちらで紹介している作家に該当する香炉をお持ちであれば複数の買取業者に相見積もりをとってから売る事をおすすめします!
徳田八十吉
「徳田八十吉」は九谷焼の陶芸家で、図柄を描かず、グラデーションの配色だけで作品を仕上げているのが特徴です。海外でも人気の高い作家で、3代目は1997年に人間国宝に認定されています。
香炉の他にも壺や置物、花入れや銘々皿など作品は多岐に渡りますが、香炉に限定して言えば、およそ10万~30万円前後の買取価格が付くことが多いです。
ただ、香炉の大きさや状態、展覧会出展歴なども鑑定に反映されるため実際の価格にはさらにバラつきがあり、ここ5年以内では香炉1点がおよそ130万円で取引された事例があります。
品物情報 | 買取相場 |
---|---|
3代徳田八十吉 耀彩香炉(高さ:約14.4cm、幅:約9.8cm) | 16万円 |
初代徳田八十吉 色絵香炉(高さ:約15.8cm、幅:約13.9cm) | 18万円~22万円 |
3代徳田八十吉 耀彩香炉(高さ:約15.6cm、幅:約11.1cm) | 10万円 |
諏訪蘇山
「諏訪蘇山(すわそざん)」とは、初代が京都・五条坂で開窯し、代々襲名によって受け継ぎ、現在は4代目が活躍されています。
特に「蘇山青磁」とも呼ばれる青磁作品が有名で、青瓷の伝統技法を基礎にした端正な作品が多く、高い評価を得てきました。
諏訪蘇山も花入れや茶碗など様々な青磁作品を手掛けていますが、香炉だと3~10万円前後の買取相場が付く品が多くなります。ここ5年の高額な取引に関して言えば、香炉1点がおよそ50万円で取引された事例があります。
品物情報 | 買取相場 |
---|---|
3代諏訪蘇山 青磁香炉(高さ:約13.5cm、幅:約13.1cm) | 8万円 |
2代諏訪蘇山 青磁香炉(高さ:約8.6cm、幅:約9.4cm) | 5万円 |
3代諏訪蘇山 青瓷香炉(高さ:約15.4cm、幅:約12.9cm) | 4万円 |
酒井田柿右衛門
「酒井田柿右衛門」は有田焼の有名な陶工で、襲名によって技術を受け継ぎ、現在は15代目が活躍しています。慶長元年から続く歴史ある窯元で、海外でも高く評価され、かつてのヨーロッパでは「柿右衛門写し」という模造品が多数作られたほどでした。
”濁手”と呼ばれる独特の乳白色の地色と釉薬の組み合わせが鮮やかで、余白を十分に取った風格ある作品が多いです。
酒井田柿右衛門は、こちらも花瓶や皿、茶碗など作品は多岐に渡りますが、香炉も複数制作しており、買取相場としてはおよそ10万~30万円前後になる作品が多いです。ただ、こちらも作品によってかなり幅があり、ここ5年以内では香炉1点が約60万円で取引されています。
品物情報 | 買取相場 |
---|---|
14代酒井田柿右衛門 濁手角香炉(高さ:約12.5cm、幅:約7.9cm) | 25万円 |
13代酒井田柿右衛門 染錦香炉(高さ:約12.8cm、幅:約14.8cm) | 8万円 |
12代酒井田柿右衛門 白磁香炉(高さ:約13.2cm、幅:約12.9cm) | 12万円 |
大きく分けて、香炉の鑑定価値は「作家」と「歴史的価値」「素材の価値」の3点から見ることが出来ます。
普通の家庭から出てきて、かつ価値がある香炉になると「作家物香炉」である割合がかなり高いので、現在お持ちの香炉が作家物だと分かっているだけでも高価買取が期待できます。
ただ、ひとくちに作家物の香炉といっても価値はピンからキリまでありますし、もちろん作家物でなくても高い価値が期待できる香炉は数多く存在しますので、価値が高そうな香炉を見つけたら、まずは骨董品買取業者に相談してみる事をおすすめします!
ここが注意点!
作家物の香炉であることが分かっていても、偽物・贋作の可能性もありますし、状態によっては絶対に高く売れるわけではありません。
逆に、作家物じゃなくても高い価値を持つ香炉も多くありますので、香炉の価値・買取価格が知りたい場合、骨董品買取業者の無料査定を活用することをおすすめしています。
香炉を高く売る為のコツと注意点
香炉を高く売るための一番のコツは、何といってもお持ちの香炉の相場をある程度把握しておくことに尽きます。
自分自身で正しい相場さえ把握しておけば、好みの買取業者に買い取ってもらう際も、あるいはネットオークションやフリマアプリなどで個人売買を行うにしても、本来の価値より安い値段で売ってしまい、損するケースは避けられるからです。
ただ、香炉の価値を見極めるのは、やはり経験を積んだ専門家でなければ不可能です。香炉は作家や素材、骨董品としての希少性でも買取相場が大きく異なり、価値はかなり複雑化しているからです。
香炉の買取相場を簡単に知るためには、まず2社以上の骨董品買取業者に相見積もりを依頼し、買取相場と作家作品かどうかを把握する方法をおすすめしています。
問い合わせ内容は使い回し出来るので手軽ですし、いくつかの買取業者へ依頼することで、素人でも大体の買取相場を把握することが出来ます。さらに、詳しい専門家からどんな作品なのか教えてもらうことも出来ますので、詳細不明の骨董品の価値を知るにはとてもおすすめの方法です。
ここが注意点!
相見積もりのときは、「よくわからない骨董品買取業者へ依頼するのはやめておく」ことをおすすめしています。
もし悪質な買取業者に当たってしまった場合、どんな価値ある骨董品でもガラクタ扱いしてタダ同然の価格で買取しようとしますので、依頼するだけ時間の無駄ですし、言いくるめられて本来の価値とかけ離れた値段で売ってしまう可能性もあります。
香炉の鑑定・売却のおすすめ業者は?
香炉は骨董品・美術品として評価される物も多く、「自宅の片付けで見つけた古い香炉」に数十万円の買取価格が付くようなケースも十分に有り得ます。
香炉の価値は非常に複雑ですので、例え価値のない香炉に見えていたとしても、実はその香炉も非常に高い価値が付く美術品かも知れません。
本来の価値を知らないまま捨ててしまったり、個人売買などで安値で手放してしまうと非常にもったいないので、正しい価値を知っておくためにも、当サイトでもおすすめの買取業者「福ちゃん」か「日晃堂」に無料相談してみることをおすすめします。
香炉の買取をしている業者は色々とありますが、こちらの二社を特におすすめしている理由は「買取価格・鑑定力・専門性・サービス対応」など骨董品買取に関する実績が特に優れていたからです。
特に、福ちゃんは焼物やアンティークにも精通している中尾彬さんと池波志乃さんがご夫婦でイメージキャラクターとして起用し、テレビCMなどのメディア展開、200万点をこえる買取実績数など、大手買取業者として信頼できるので、香炉の買取で悩んでいれば福ちゃんに相談すれば間違いありません!
福ちゃんのおすすめポイントまとめ
- 骨董品買取でも経験豊富な査定士が在籍
- 骨董品買取サービスは完全無料で利用可能
- 総合買取業者なので、幅広い不用品でもまとめて任せる事ができる
- 実績豊富な大手買取業者の一社なので、大手としての安心感あり
- 遺品丸ごとパックという独自サービスあり
福ちゃんの骨董品買取サービスのメリットを挙げればキリがありませんが、全国的に見てもここまで総合的に優れた骨董品買取サービスを提供しているのは福ちゃんの他にありません。
「香炉の買取価格が知りたいだけ」といった、相談だけをしたい時も福ちゃんでは積極的に対応しています。
もしも、自宅で気になる香炉が見つかってどうしようか悩んでいれば、とりあえず福ちゃんに相談して色々と教えてもらうとよいでしょう!
香炉買取についてまとめ
香炉は「茶道で香を焚く」という実用面ではもちろんですが、骨董品や美術品として貨幣的な鑑定評価を与えられる物も多くあります。
価値ある香炉は骨董品市場での需要も高く、鑑賞目的で使わずにコレクションする方も居れば、ここぞという茶会のため、良い茶道具として揃えておく方も居ます。
古そうに見える香炉なら必ず価値があるというわけではありませんが、鑑定で「骨董品としての価値が評価される品」「有名な作家物」「高級な素材が使われている」などの香炉だと判明すれば、小さな香炉1つに数十万円の買取価格が付くようなことも珍しくありません。
ただ、香炉は経験を積んだ専門家でなければ、価値を見極めるのは非常に難しくなります。
価値を自己判断して処分してしまったり、安値で売却してしまうと非常にもったいないので、価値が気になる香炉があれば、一度骨董品買取業者の無料査定などを活用してみることをおすすめします!